活動報告
中山間地域・離島振興特別委員会県内調査
筆者:高橋まさひこ
2021.08.24
島根県中山間地域・離島振興特別委員会(園山繁委員長)では、令和3年8月2日~3日、16日~17日にかけて県内19市町と意見交換を実施しました。今回の調査目的は、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法(通称 過疎法)第7条に基づき策定中の「島根県過疎地域持続的発展方針(素案)」(令和3年度~令和7年度)について、市町村の意見をできるだけ盛り込むために実施しました。
当該方針には、大きく分けて
- 移住・定住・地域間交流の促進、人材育成
- 産業の振興
- 地域における情報化
- 交通施設の整備・交通手段の確保
- 生活環境の整備
- 結婚・子育て環境の確保、高齢者等の保健、福祉の向上及び推進
- 医療の確保
- 教育の振興
- 集落の維持、活性化
- 地域文化・スポーツの振興等
- 再生可能エネルギーの挿入促進
の項目で過疎の課題と方向性・方針が盛り込まれています。
各市町村とも方針素案については概ね高く評価されています。また、意見交換では各市町村の現状や重点施策の制度的支援要望など活発な意見交換となりました。
意見としては、人口減少対策としての住宅政策、地域交通維持に対する支援、ふるさと教育に掛かる宿舎支援、高速ネットワークとIT企業誘致、医療関係者の確保など多くの発言がありました。
隠岐は全国から定住の要望がありながら、住宅の手当てができないため、空き家の活用に努力をしている。従来、仏壇や墓参りのために貸せないとの認識であったが、近年は貸すための片づけに抵抗があり、こうした片付けの支援要望がありました。
安来市では企業誘致で農地法が足かせとなり、民間開発のために法的な対応が必要であることを要望されています。
多くの意見や要望があり、調査最終日に県当局に対し、方針素案に出来るだけ市町村の要望を盛り込むよう委員長から要請され、8月26日に委員会を開催し、素案の検討を行うことになっています。
今回の調査では、豪雨災害市町村もあり、県に対して災害復旧のための支援についても市町村首長から要請があり、意義ある調査となりました。