県政報告
国道9号出雲市多伎地区地すべり対策の今後の見通しについて
筆者:高橋まさひこ
2021.12.15
12月14日開催されました「第3回 国道9号出雲市多伎地区地すべり対策検討委員会」について、国土交通省から開催結果に基づいた今後の見通しについて記者発表が行われましたのでお知らせします。
復旧に向けた地すべりの状態把握(詳細調査の結果)
地すべりの原因 【機密性2情報】 【素因】
①調査地の地質は、連続して泥岩・砂岩・礫岩の互層が分布し、砂岩層中を地下⽔が流れやすい地質構造となっている。
②脆弱⾯が形成されやすい有機質分を多く含む⿊灰⾊の泥岩が⾯的に分布している。
③地層が斜⾯傾斜に対して流れ盤になっている。
【誘因】
⼤⾬によって背後地から供給された降⾬が地層に沿って地下⽔として供給され、地すべりブロック内の地下⽔位が上昇したことにより、脆弱な⿊灰⾊泥岩が不安定化して、すべり⾯を形成したと考えられる。
○本復旧対策の検討
【地すべり抑⽌⼯】
・頭部排⼟
・地下⽔位上昇抑制(集⽔井⼾+⽔抜き横ボーリング)
・すべり⾯の抑⽌ (グランドアンカーによる抑⽌⼯)
【道路復旧】
・変状している構造物(擁壁)の撤去(切⼟を含む) ・舗装、道路付属物⼯
各管理者からの報告
・JR、道路管理者ともに、本復旧完了まで引き続き、伸縮計で監視を継続して利⽤者の安全確保を実施する。
○国道9号の本復旧対策完了の見通しについて
本復旧対策については、今後1年程度を要する見込み。(R4年12月完了予定)
- なお、今後の天候(大雨や台風)や地すべり変位の状況により計画は変更となることもあります。
- 本復旧対策中も引き続き監視体制を充分に確保し、危険な状況と判断される場合は即座に通⾏⽌めを⾏う。
- 対策完了後の効果の確認として、⼀定期間のモニタリングを⾏う。